積水U瓦|セキスイかわらUについて
皆様は「積水U瓦」という屋根材をご存知でしょうか。
我々も襟を正す思いですが、業界的に大変な問題を引き起こしている屋根材です。
どんな屋根材なのか
「積水」の名前がある事も、採用数の伸びにつながっていたと思われます。
問題点①アスベストが含まれていた
販売当初1975年から1990年までの商品には、アスベストが含まれていました。
従って、この頃に施工された屋根の場合、撤去に注意を払う必要があるため、撤去費用が高額になります。
しかし、当時から20年以上経過している事もあり、劣化が進んでいる事が想定されるので、早めの工事をオススメします。
ただ、当時の屋根材には、アスベストが多く使用されていたので、この問題については、セキスイ瓦Uのみの問題ではありません。
健康被害が発覚するまで、やはりアスベストは断熱性や強度に優れた素材として認識されており、多くの屋根材で採用されていた事を否定することはできません。
問題点②ノンアスベストの屋根材が大問題
ところが、アスベスト問題以上に、1990年以降が大問題なのです。
アスベストの健康被害が問題になったことから、セキスイU瓦は、1990年以降、いち早くノンアスベストのバージョンとなりました。
こちらの屋根材、メーカーの想定よりも、劣化が非常に早く10年も経たないうちに、ひび割れ、雨漏り、塗装のはがれ、が生じてしまい、お客様にご迷惑をかける事態となったのです。
劣化の進み具合によっては、職人が屋根に上がって、その上を歩く事もできず、葺き替えの工事も非常に難航します。
セキスイかわらUは、当時の人気商品でしたので、大きく問題になっていますが、そもそも1990年代のスレート屋根材は、急速にアスベストから他の材料への転換を求められたことから、このような問題を起こしている事が多いです。
現在は開発が進み、アスベストを使用しなくても耐久性、断熱性に優れた屋根材が販売され、当社もそれらを使用しております。
大手メーカーのモノだからと安心せず、きちんと調べた上で屋根材のご提案をさせて頂かねばいけないと、襟を正しています。
いずれにせよ、早急なリフォームをご検討頂かないと、雨漏りなどが生じてからでは、大切なお住まいの他の部分にも影響が及んでしまうので、心あたりのある方は、是非点検のご依頼をください。
リフォームはどうしたらいいのか
これらの屋根材は、それ以前に使用されていた屋根に重ね葺きとして使用されている事がほとんどです。
したがって、リフォーム方法としては、以下2パターンがあります。
①1重目のU瓦のみを解体し、新しい屋根を載せるカバー工法
②2重目の屋根も解体し、完全に屋根をふき替える工事
解体費用なども考慮すると、①の方がコストは抑えられますが、2重目の屋根の状態によっては、全て葺き替える必要がある場合もございます。
なお、セキスイかわらUは、塗装でのリフォームはできません。
塗装に用いる薬剤が、劣化した屋根材をさらに傷めてしまい、全く意味をもたなくなってしまうのです。
逆に費用が嵩んでしまう事となるので、塗装によるリフォームを勧めてくる業者にはくれぐれもご注意頂きたいです。
既存材の撤去と、カバー工法となれば、やはり費用が嵩んでしまうのですが、いち早くリフォームをご検討頂いた方が安心して過ごして頂けますし、他の部分への影響を防ぐ事ができます。
是非早めに当社までご連絡をください。